咽頭がんとは
咽頭は一般的に「のど」といわれる部位で、上・中・下に分類されます。鼻の奥にある空気の通り道である上咽頭、口の奥にあって空気と飲食物が通る中咽頭、その下にあって食べ物を食道に運ぶ下咽頭があります。喉頭がんはできた場所によって上咽頭がん、中咽頭がん、下咽頭がんに分けられ、 それぞれに発生するがんは原因や症状が異なります。咽頭がんは早期発見により内視鏡的な切除で完治可能な病気ですが、 進行させてしまうと難度の高い外科手術や放射線治療が必要となり、体への負担が大きく、発声や食事に支障が出てしまう可能性もあります。
咽頭がんの症状
がんが咽頭のどの部分にできるかによって症状が異なりますが、咽頭がんを疑う症状としては
- 片方の耳のつまった感じや、難聴が続いて治らない。(成人の場合、上咽頭がんが原因で中耳炎になる事があります)
- のどの一定の場所に異物感や違和感があり治らない。
- 食べ物を飲み込む時にいつも同じところが痛かったり、しみたりする。(飲み込む時に耳の奥が痛いと感じることもあります)
- 食べ物が飲み込みにくい。
- 片方の扁桃腺だけが大きくなってきた。(痛くない場合もあります)
- 声がかすれて治らない。
- 首にしこりができて大きくなってきた。
などがあります。
咽頭がんの要因
発症要因は飲酒 、喫煙です。飲酒により顔が赤くなる“フラッシャー”と呼ばれる体質の人が長期的に大量の飲酒を続けると、特にかかりやすいといわれています。さらに上咽頭がんについてはEBウイルスの感染、中咽頭がんについてはパピローマウイルス(HPV)の感染の関与が言われています。EBウイルスはほとんどの日本人が小児の頃に症状が出ないで感染しています。また、 EBウイルスによる上咽頭がんは人から人へ感染することは無く、 日本における上咽頭がんの発生は年間0.8人/10万人程度です。HPVは人から人へ感染するウイルスで100種類以上の型があります。種類によっては感染すると子宮頸がんや肛門がん、 尖圭コンジローマなどの原因となることがあります。
当院の咽頭がん検査
胃内視鏡検査は、鼻や口からスコープを挿入して粘膜を詳細に観察できます。このスコープを使用してのどの粘膜もくまなく観察が可能です。当院では、先進の画像処理技術を集結した富士フィルム社製のフルデジタル電子内視鏡システムを導入しており、高度で精密な検査を行っています。内視鏡検査では粘膜の状態を直接観察できるため、炎症や潰瘍、ポリープの有無が瞬時に分かるだけでなく、わずか数mmの早期がんを発見することができます。検査中に疑わしい部分があれば、細胞を採取して生検をすることで確定診断もできます。同時に食道、胃、 十二指腸といった上部消化管の粘膜も細かく観察できるため、 食道がん、胃がん、十二指腸がんなどの早期発見も可能です。当院では内視鏡専門医が検査から検査後のご説明まで丁寧に対応し、苦痛のない検査を実現しています。舌の根本には触れると強い嘔吐感を起こす部分がありますが、静脈麻酔を用いて眠っている間に検査を行う、無痛内視鏡検査を行っておりますので、 苦手意識のある方でも安心して内視鏡検査を受けていただけます。Webでの検査 予約も対応しておりますので、ぜひご利用ください。